2023.8.6(日)倉敷市芸文館ホールに於いて、「日本クラシック音楽コンクール」予選が開催されました。
この度は審査員としての参加。
学生(お子様)のピアノ演奏に1点刻みで点数を付けることは、他のコンクールの審査や短大・大学などの試験官としても同様の経験を積んでいるものの、なかなか慣れるものではありません。
評価のポイントと視点が各審査員によって異なりますし、「好み」もあるので、答えが一つに出ない音楽芸術に点数評価は難しい作業ですね。
でも審査後、ふたを開けてみると全員の審査員の評価が大きく割れることもなく、1点刻みで評価をされることの意味もしっかり感じることが出来ます。
今回は自由曲部門。
バロック音楽から古典派・ロマン派・印象派・近現代と幅広い楽曲からのエントリーとなり、しかも「分数カット無し」の形態でしたので、大変聴きごたえがありました。
テクニカル面はもちろんですが、デュナーミクの変化やアーティキュレーションを大切にされるなど、表現においても各時代の楽曲の特徴をよくつかんで勉強されている方が多く、指導者のセンスとご苦労もうかがい知ることができました。
特に印象派の作品において、イマージュの世界観が音に反映された映像的・絵画的な演奏が心に残っております。
外を歩くのも憚るほど暑い暑~い日でしたが、コンクールの会場内は別世界です。
緊張と情熱と集中の異空間・・・
審査を終えて外に出てみますと西日がきつく、歩く気力も残っておりませんでした。
予選通過された方は本選・さらに全国大会に向けての準備をスタートされ、休む間もなく頑張っておられるでしょう。
この度惜しくも予選通過とならなかった方は、演奏技術と表現力の両方をバランスよく学ばれ、更に研鑽を積んでいただきたいです。
出場者の皆様、指導された先生、ご家族皆様、大変お疲れさまでした。
素晴らしい経験に心からのエールを送ります。
(近藤直子)