ピアノを弾くときの正しい指の形とは?

ピアノを習うにあたり、『演奏時の正しい指の形』をないがしろにしてお稽古を進めていかれると、指が速く動かない、きれいな音が鳴らない、フォルテ(強く)の音量が出せない、レガート奏法にならない、スタッカートタッチが重くなるなど、多くの不具合に直面する時がきます。

 

私はよくスポーツのフォームに例えてお話するのですが、フォームが自己流だと身体を痛めたり球が飛ばない、また速く走れない、泳げない~といった状況になり、途中からフォームを作り変えるには大変な労力を要すると思います。

ピアノの演奏法も同じなのです。演奏の癖を取るのが大変…なんでも初めが肝心ですね。

 

さて小さなお子様にとって一番苦手な注意は、『第一関節(爪に近い関節)を出して打鍵すること』。

大人の方はほとんどの方が何も意識しなくても関節を凹ませず弾くことが出来ますが、指の力の弱い小さなお子様にとっては難しい課題です。

※関節が出ていてもハイフィンガーのカチカチした弾き方は音色がかたくなりおすすめしませんが、小さなお子様にはある程度、関節を意識させることが大切。詳しくはレッスンで。

でもやっと何とか弾けるようになった習いたてのお子様に、指の形にまで注意を向けさせるのは至難の業です。

のびのびと自由に楽しく弾いてもらう時間も大切にしてあげたいですし、~かといって放置しておくと自己流の癖の付いた演奏法が身についてしまうので、そのあたりのバランスは指導者の経験値で!

押したり引いたり注意を促したり緩めたり(笑)、私もその日のお子様の様子に合わせて、あの手この手で頑張っております~

 

ナオコリトミックはピアノ演奏に直結したプログラムになっているので、「ピアノ演奏の指の形を作る歌」「指番号を覚える歌」「腕・手首の脱力を促す歌」など、毎月のリトミックがピアノのお稽古の導入になっています!

ピアノレッスンをスタートされたときに、リトミックはここに繋がっていたのね~と実感していただけるのが嬉しいです。

 

その他の演奏法は曲のレベルに応じて一つずつ、一歩ずつご習得していかれたらよろしいのですが、まずは「第一関節をへこませずに打鍵すること」を意識してお稽古していきましょう。

手指の構造上、第一関節を出しながら弾けるようになると手首の位置や力の抜き方まで連動して整っていくので、指の形作りの大切なポイントとなるからです。(近藤直子)

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